電波はどこでも忍びこむ > 漫画評価・紹介 ≫ ア・リトル・ドラゴン
漫画評価
タイトル | ア・リトル・ドラゴン |
作者名 | 中村うさぎ・上田宏 |
レーベル | 電撃コミックス |
巻数 | 全5巻 |
発売年 | 1998.2〜1999.11 |
内容・感想 | 現実→異世界ファンタジー この漫画が発売された当時はネットゲームができはじめ、バーチャルリアリティといった単語が流行っていたように思われる。この作品はその亜種。 バーチャルリアリティなどではなく、実際に異世界に行って、冒険、モンスターをコレクションしようといった趣旨のゲームに興じる少年の物語。 その危険性とかモラルについては原作である小説で書かれていたかもしれないし、まったく触れられていなかったかもしれないが、ある意味相当思い切った設定であると思う。 案の定、主人公はゲームのトラブルで現実に帰れず、異世界に一人取り残される。普通は死ぬな。 バーチャルリアリティ的な世界で冒険するといった設定の作品は多いように思われるが、一度は誰でも考えつく設定であるがゆえに実は数が少なく、あっても読み切り程度に話が短いのがほとんどである。 設定はわかりやすいくてもしょせんはゲームといった意識があり、話に重厚感が得られにくく、また、生死の要素を加えたとしても自由度、伸びしろが少ないため展開が難しい。 そこを5巻で長すぎず短すぎず、グダグダにならずにきれいにまとめていることから作者の実力がうかがえる。 そして、その原作者の中村うさぎゆえか、主人公はど汚いく、目的のために手段を選ばない性格をしており、しかしそのおかげで物語が上手く転がっている。 顔良し頭良しながらイっちゃったオタク。嗜好は拘るが信念は特にない。ギャグの占める割合が比較的多い作品であるから許される主人公であろう。 |
評価 | 絵 ★★★★★☆ ストーリー構成 ★★★★☆☆ 演出 ★★★★☆☆ セリフ ★★★★☆☆ スケール ★★★★★☆ |
おすすめ度 | ★★★★☆☆ |