電波はどこでも忍びこむライトノベル評価・紹介 ≫ 銀月のソルトレージュ


ラノベ評価


 タイトル
 銀月のソルトレージュ

 作者名
 枯野瑛

 イラスト
 得能正太郎

 レーベル
 富士見ファンタジア文庫

 巻数
 全5巻

 発売年
 2006.11〜2008.4

 内容・感想
 蒸気機関車が走る産業革命後の時代。人々の意識に魔法という概念のない時代。あるものを巡る闘争も一つの結末を迎える。

 ライトノベルのジャンルとしては珍しい、近代の混沌とした世界が舞台となるファンタジー。
 二百年前、突如世界に出現した魔法使いと、現在のある平凡であったはずの少年の物語。

 その二百年前のことは演劇として残っているものの、実際に起こったこととはかなり異なっており、その対比が面白い。対比の描かれ方として視点や場面がよく飛ぶのも特徴で、独特の雰囲気を持った作品と言える。
 完結してはいても多くの謎を残したり、一つの世界を構築する上で、特に出番はないが思わせぶりに登場する人物や組織など細かいギミックも多く、外伝希望。
 ただ、一巻においてもそれが顕著に現れていて、すっきりとした終わり方をしていない。たいていのライトのベルの一巻はそれだけで完結としても通じる作品が多いため若干違和感を覚えることだろう。読むときは五巻完結なのだと頭においてから読むべきである。
 あと、だんだんイラストが上手くなっているのが良い。

 評価
 文章力 ★★★★★☆
 独創性 ★★★★★☆
 スケール★★★★★☆
 イラスト ★★★★★★

 おすすめ度
 ★★★★★☆


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